このページは、性機能、乳房、抑うつ、PSA検査、献血について、ミノキシジル外用の添付文書、フィナステリド(プロペシア錠)とデュタステリド(ザガーロカプセル)の添付文書、日本赤十字社の「服薬と献血について」の記載を対照したものです(2026年10月21日確認)。
この記事は情報の整理であり、医師の診断や指導に代わるものではありません。症状があれば処方元の医師にご相談ください。
対照表
ミノキシジル外用の列は、リアップX5プラスネオ、リアップリジェンヌ、スカルプD メディカルミノキ5 プレミアムの添付文書(いずれもPMDA掲載)を確認した結果です。
| 項目 | ミノキシジル外用(3製品の添付文書) | プロペシア錠の添付文書(2023年8月改訂 第4版) | ザガーロカプセルの添付文書(2025年8月改訂 第2版) |
|---|---|---|---|
| 性機能 | 「リビドー」「勃起」「射精」「性欲」「性機能」の語はありません | 「その他の副作用」にリビドー減退、勃起機能不全、射精障害の記載(「市販後において、投与中止後も持続したとの報告がある」の注あり) | 「その他の副作用」に性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害)の記載(「投与中止後も持続したとの報告がある」の注あり) |
| 乳房 | 「乳房」の語はありません | 乳房圧痛、乳房肥大 | 乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感) |
| 抑うつ・自殺 | 「抑うつ」「自殺」の語はありません | 抑うつ症状。「本剤との因果関係は明らかではないが、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されている。」 | 抑うつ気分 |
| PSA | 「PSA」の語はありません | 「国内で実施した24歳から50歳の男性型脱毛症患者において、血清前立腺特異抗原(PSA)の濃度が約40%低下した。」 | 「前立腺肥大症患者に0.5mg/日投与した場合、前立腺癌の存在下であっても、投与6ヵ月後にPSA値を約50%減少させる」 |
| 献血(日本赤十字社) | 「服薬と献血について」にミノキシジルの語はありません | 「AGA治療薬(フィナステリド、プロぺシア、プロスカー等)【服薬中止後1カ月献血不可】」 | 「AGA治療薬(デュタステリド、ザガーロ、アダボート等)【服薬中止後6カ月献血不可】」 |
プロペシア錠の添付文書の「臨床検査結果に及ぼす影響」には、「海外臨床試験において、高年齢層の前立腺肥大症患者へのフィナステリド投与により血清PSA濃度が約50%低下した」との記載もあります。ザガーロカプセルの添付文書には、「なお、男性型脱毛症患者においても、臨床試験の結果から、本剤投与によりPSA値が減少すると推測される。」との記載があります。
日本赤十字社(福岡県赤十字血液センター)の「服薬と献血について」には、「全ての治療薬や予防接種、既往歴を網羅しているわけではありません」、「献血にご協力いただけるか否かについては、当日の健診医が最終的に判断します」との記載があります。
薬効分類は、プロペシア錠が5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬、ザガーロカプセルが5α還元酵素1型/2型阻害薬と記載されています。各成分の記載はフィナステリドの副作用とデュタステリドの副作用に整理しています。
ミノキシジル外用の添付文書の記載(リアップX5プラスネオ)
「使用後に相談すること」の症状
| 関係部位 | 症状 |
|---|---|
| 皮膚 | 頭皮の発疹・発赤*、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等 |
| 精神神経系 | 頭痛、気が遠くなる、めまい |
| 循環器 | 胸の痛み、心拍が速くなる |
| 代謝系 | 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ |
*:頭皮以外にあらわれることもあります。
「使用前に相談すること」の人
- 高血圧の人、低血圧の人(本剤は血圧に影響を及ぼす可能性が考えられます)
- 心臓又は腎臓に障害のある人(本剤は心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性が考えられます)
- むくみのある人(むくみを増強させる可能性が考えられます)
- 高齢者(65歳以上)
- 家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人
- 甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)の診断を受けている人
- 今までに薬や化粧品などによりアレルギー症状(例えば、発疹・発赤、かゆみ、かぶれ等)を起こしたことがある人
「してはいけないこと」の記載
- 女性:「本剤は日本人女性における安全性が確認されていないため、女性の方はミノキシジルを1%配合したリアップシリーズの女性用製品をご使用ください。」
- 未成年者(20歳未満):「国内での使用経験がありません。」
ガイドラインの有害事象の記載
ガイドライン(2017年版)のCQ3には、次の記載があります。
ミノキシジルの有害事象として、男女を通して瘙痒、紅斑、落屑、毛包炎、接触皮膚炎、顔面の多毛などが報告されている
ミノキシジル内服についてのガイドラインの記載
ガイドラインのCQ14は、ミノキシジルの内服を推奨度Dとし、「ミノキシジルは降圧剤として開発されたが本邦では認可されていない。」と記載しています。「多毛症以外のミノキシジル内服薬の副作用の報告は少なく、内服用製剤の添付文書中の市販後調査欄に、胸痛、心拍数増加、動悸、息切れ、呼吸困難、うっ血性心不全、むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じるとの記載がある。」とも記載しています。
CQ14の全文はミノタブの副作用に、入手方法ごとの記載はAGA治療薬の入手方法に整理しています。外用の副作用はミノキシジルの副作用にまとめています。
出典
- 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版(日本皮膚科学会)CQ3・CQ14
- リアップX5プラスネオ 添付文書(PMDA 一般用医薬品・要指導医薬品 添付文書等情報)
- リアップリジェンヌ 添付文書(PMDA)
- スカルプD メディカルミノキ5 プレミアム 添付文書(PMDA)
- プロペシア錠0.2mg/プロペシア錠1mg 添付文書(2023年8月改訂・第4版、PMDA)
- ザガーロカプセル0.1mg/0.5mg 添付文書(2025年8月改訂・第2版、PMDA)
- 服薬と献血について(福岡県赤十字血液センター、日本赤十字社)